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スウィーニー・トッドは 実在した?

天障院篤姫の真っ最中なんですが 全く!関係なしの「スウィーニー・トッド」いきますよ
みなさん とっくにお忘れかと思いますが このブログのタイトルは
「江戸・東京ときどきロンドン」 タイトルどおり 時々ロンドンネタが入ります
スウィーニー・トッドは 実在した?_f0122653_145379.jpgもともと私は 17世紀からの都市の発達史に興味があって 初めは英文科で「ロンドン」やってたんです
この辺のくわしいことは ブログの最初の方に書いときましたが 「鬼平と一緒に江戸を歩く」のも好きですが 「シャーロック・ホームズと霧のロンドンを歩く」のも 大好きなんですねー
また 東京とロンドンは良く似ていて この当時の地図をたどって ちゃんと現代の街を歩けるんです
市井の人々の暮らしぶりや 噂話 怖い話や不思議な話は 江戸・ロンドン どちらも興味深く おもしろいですよ
そこに この「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」! 語らずにはいられません
我が家は4人家族なんですが そのうち一人(男・20才)が ティム・バートンおたく
「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」の挿入歌 全部 英語で歌えるキモいやつ
もう一人(24才・女)は 「シザーハンズ」以来のジョニー・デップ好き
この両者のDVDとグッズが 家中にゴロゴロしてます
その上 私が ロンドンの噂話好き と三拍子そろってるんですねー
で この「スウィーニー」くんのことですが
もともとは トーマス・ペケット・プレストという人が 自分の発行してた雑誌
これは ちょっと怖い犯罪の話を集めた安雑誌なんですが
これに 「The String of Pearls :A Romance」というタイトルで書いたもの
1846年の出版です
「一つなぎの真珠:ロマンス」って 何のことやらわかりませんね
内容は 1800年前後のこと ロンドンのフリート街186番地にあった床屋の話です
当時 ここらは新聞社が立ち並ぶにぎやかな通り
大都市ロンドンにやってきた人々は ここらでこざっぱりしようかな と床屋に入ります
愛想のいい床屋は 世間話をしながら 客が「よそ者」と見ると
レバーを押して 椅子を垂直に立て 床に開いた穴から
まっ逆さまに突き落として 殺害していました
客が首の骨を折って死んでたらOKですが 息があれば 彼のカミソリがものをいいます
こうして有り金奪うと 残った身体は 境を接するミセス・ロバットの「肉や」におろされました 
客の身体は ここでリサイクル
なんと ミートパイになって 売られたのです
当時はこういう「犯罪実話」をうたった安雑誌が 大流行していました
この話も 後にミュージカルにもなって 多くの人が知るところとなります
そして 人づてに伝わったこの話は 「都市伝説」化していくんですね
一説では スウィーニー・トッドは裁判にもかけられ
1801年に タイバーンで処刑されたことになっています
後年 たくさんの人が考証するのですが 今のところ彼の実在を証明するものは
見つかっていません
ただ一度 1900年代に入ってから フリート街154番地の改修工事をしていた大工が
「理髪店 スウィーニートッド」と書いた看板を見つけたということぐらいでしょうか
この家には 隠し扉もあったということですが それ以上の証明はできなかったようです
私が思うに ブラックジョーク大好きなロンドンっ子が
 ここで床屋やるなら 店名は「スウィーニー・トッド」だろ?
て 感じで 悪趣味な名前の床屋やってたんじゃないかと思いますけど・・・
今度の映画が 大当たりしたら 日本でもできるかも!
誰か 試してくれないかな? 「ヘアサロン スウィーニー・トッド」
流行るかどうかは 保障できないけど・・・・・

by tukitodoraneko | 2008-01-09 16:12 | ロンドン

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