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怖いはなしをしてあげる・・・

「神世界」とかいう 宗教・・じゃない 有限会社が 霊感商法で訴えられましたね
なんでも 「戦国時代に仕置き場だったところに建っている」から
お祓いしないと・・・とか言って お金ずいぶん取ったらしいですよ
おかしいですよねえ 
戦国だもの 仕置き場で死んだ人より そこらの道端・原っぱで
死んだ人の方が ほとんどでしょうに・・・
「スピリチュアル・メッセージ」とか「ヒーリング」には 気をつけましょうね
でも それで思い出した話があるんですよ
と ここから「本当にあった怖い話」に入ります
私、怖いのだめ!って人は ここから読まないでね
怖いはなしをしてあげる・・・_f0122653_11443651.jpg今 私の住んでいるあたりは 江戸時代以前は
「武蔵の国」の府中 つまり県庁所在地でありました
江戸に入って 中心が江戸城の周囲に移ってしまってからも 庄屋さんなど 土地持ちの農家が代々住み続け
いまだに 農地や植木畑が多い のどかなところです
家のまん前の植木屋さんには 「土方歳三」の家にあったと言う 巨大な「丸柘植」があります
直径3メートルくらいありそうですよ
そんな土地がらですが 近年では農地がどんどんマンションなどに建て替えられ 家のまん前の植木屋さんも 相続のため土地を半分住宅会社に売って 建売が10件ほど建つことになりました
ところが 整地の段階で ここらの土地持ちの方々が一番いやがるもの・・・遺跡が出ちゃったんですねー
工事は当然ストップ 次の日からどっかの大学の「遺跡調査団」が入りました
2,3年前の夏のことです
私には 何の関係もないんで 毎日楽しく 道路を渡って「発掘現場」を
見に行ってました 
ゴミだしついでに日参して すっかり顔見知りになって
「先生 今日はなんか出たー?」とか言って いろいろ教えてもらってました
そこは 江戸初期の庄屋さんクラスの屋敷跡だそうで
釜のあとからは きれいなグリーンの壺も出てきましたよ
そうして 毎日「現場」を見に行っているうちに 
同じように 時々作業を見ているおばあちゃんと 知り合いました
もともと おせっかいな性格なんで
 庄屋さんの跡だそうですよ とか こないだきれいな壺が出たんですよ
なんて 自分が掘ったみたいに 自慢してたら
 「ここ 建売になるそうなんで 娘に頼まれて見に来たんです」
ということ じゃあ ご近所になるかもしれないですねーと言うと
 「実は 分倍河原にマンション買ったばっかりなんですよ」
え?じゃあ ここには住まないんですか? とまた おせっかいにも聞いて見ると
 「それがね・・・幽霊がでるって言うんですよ・・・」
え・・・? 物静かな上品そーなおばあちゃんの一言で 固まる私
 「毎晩 仕事帰りに自転車で通る道に 出るんですって・・・
  鎧を着た人が・・・」
真夏の路上で 凍りつきました・・・頭上では 蝉しぐれ
あそこらへんは 昔 戦場でしたからねえ・・・ やっとそういうと
 「そうなんですってねえ・・・ 血だらけだそうですよ・・その人」
ヒエ~ 怖すぎるよ おばあちゃん・・・・
 「気のせいじゃないかって・・・疲れてるんだろうから 医者に行ってみれば
  って言ったんですけど・・・本人もみるみる痩せてくし
  『あの人 私が見えてるのに気づいた見たい』って 言うんです
  『最初は後姿だったのに 少しずつ こっちを向き始めてる』そうなんです
  『いつか あの人が真正面から私を見たら・・・と思うと 私もうだめだよ
   お母さん』 って言われちゃうとねえ・・・引っ越すしかないのかしら・・・」

分倍河原は 新田義貞軍が北条氏を 散々に打ち破った古戦場跡
いまだに 「首塚」などの地名も 残っています
すっかり立ち並んだ建売の一軒に 霊感の強い娘さんは無事に越してきたのでしょうか?
頼むから 「鎧武者」は 置いてきてね・・・・


  

by tukitodoraneko | 2007-12-28 13:04 | 江戸のあれこれ

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