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開かずの間の天井から下がるもの

歳のせいか もの覚えが悪いです
本を読んでる間は 余裕で内容が頭に入っているつもりでいますが
本を閉じたとたん 忘れます 
こりゃいかん と最近は付箋をつけたり メモったり 
でも 過去の記憶は もどらないのー (; ;)/~
そんな出典の分からなくなった話にこういうのがあります
 「その隣の武家屋敷には 開かずの間がある
  なにが出るというわけではないが 広い座敷の高い天井から
  籠が一つ 吊ってある 中には数代前の奥方の遺骸が入っていると言うことだ
  その仔細は伝わらないが 誰もが知っていることである」
というものです 何かの話のついでに 実はこの隣の屋敷にも・・・
という感じに語られていたと思うのですが その本が見つからないの
PCのサイトにも書き込んで(おしえて!○○みたいやつです)
自分でも 必死でさがしても見つからず「あれは 夢!?」と思い始めた頃
とうとう別の本で 見つけましたよ この話
開かずの間の天井から下がるもの_f0122653_10111680.jpg「麹町の八丁目に大老井伊の屋敷がある ここは以前 加藤清正の「千畳敷」と呼ばれる大きな屋敷で高い崖の淵にあった この屋敷の天井から籠が吊り下げられていて 決して中を見てはいけないと言われていた 一説には籠の中は 清正の奥方の屍だということだ また老婆のミイラであるとも言われている」
宮田登さんの「妖怪の民俗学」という本です
こちらは 私が始めに読んだ物とちがい 場所や名前が特定されてますね
清正邸→井伊邸 というのは 現・国会議事堂前庭の上屋敷 現・明治神宮の下屋敷もありますが 麹町というから 紀尾井坂にあった中屋敷でしょう
現・ニューオータニですね 崖の淵というのも 清水谷の上にあったということだと思います
この話は 南方熊楠も「人柱の話」に引用しているそうです
でも 相変わらず原典がわかりません
噂というには はっきりとしているし 井伊家は幕末までちゃんとあったので
その間 この「籠」はどうなっていたんでしょう
様々な 「江戸怪奇譚」が氾濫する今 この話をあまり聞かないのはどうしてでしょう?
「何かが出た」と言う話より よっぽど記憶に残ると思うのですが・・・
 
いつからとも知れない昔から 死骸の入った籠が天井から下がる広大な屋敷で
みんな どんな気持ちで暮らしていたのか
その下を通る時 うなじにゾクッとする「気配」を感じることはなかったのでしょうか
想像をそそる 不思議な話です
もうちょっと 調べてみたいと思います
ご存知の方 どうか教えてくださいね

 

by tukitodoraneko | 2007-06-19 10:59 | 江戸のあれこれ

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