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昌平橋外内田屋の家紋の理由

昌平橋外内田屋の家紋の理由_f0122653_13454084.jpgあ~~暑いっ!!!
もー 月猫 泳いじゃってますよ
おうちのプールで!(風呂桶ともいう)
残暑お見舞い申し上げます
この暑い中 オリンピック・メダリストの
銀座パレードは 50万人の人出とか・・
みなさん お元気ですねー
私は室温31℃の中 江戸ブログ書いてます
お互い頑張りましょうね
さて 今日は 今 読んでる本から一つ
昌平橋外内田屋の家紋の理由_f0122653_14161442.jpg江戸時代の不思議な慣習の話です
江戸時代には 「焼き場に持っていった死体は 
たとえ生き返っても 打ち殺すこと」
という掟があったのは 知ってますか?
これ 家に安置している内に生き返ったのなら 
「やれめでたや」「これも神仏のおかげ」で 済むのですが
お棺や早桶に入ってしまってからだと もうアウト
なぜでしょうねー? おもしろい・・・とばかりも言えない
風習ですよね
思いつくのは 迷信深い時代のこと 死人が生き返った というより「死体に 何かが乗り移って動かす」と 考えたのでしょうか?
ここに実際 早桶の中で息を吹き返した実例を挙げておきましょう
江戸 昌平橋外・・・つまり北詰め(外神田)に 内田屋という有名な酒屋がありました
剣菱を売る店として有名だった内田屋清右衛門は上方の人で 家紋は足利家と同じ
「丸に二引き」昌平橋外内田屋の家紋の理由_f0122653_14131234.jpg← この家紋にはある因縁がありました
内田屋の祖は 上方から出て 神田辺りで仕事中に 急死してしまったのだそうです
ところが 焼き場に行く途中 早桶の中で息を吹き返して 大慌て!
このままでは 掟どおり火葬場で打ち殺される!と思った初代は
駒形橋まで来たところで 早桶を破り 隅田川に飛び込んで逃げました
桶を担いでた人たち びっくりしたでしょうねー
「川に飛び込み追っ手をくらまし・・・」と 書いてありますが
江戸っ子はみんな 早桶から飛び出したものを 追っかける勇気があったんでしょうか?
なんだか 腰抜かすのがオチのような 気がするんですがねー
ま、とにかく川に飛び込み 岸に上がってみると その足に絡みつくものが・・・
女の黒髪じゃ怪談ですが なんと大枚30両が入った財布のひも!
この金を 元手に再出発 これが大いに繁盛して
このいきさつを子孫に伝えたい一心で 家紋を「早桶のふた」の形
丸に二引きにした・・・・というお話
まるで 落語か 講談のようなお話ですねー
場所柄 この店には 太田南畝も よく訪れ
酔って 代金を忘れて帰り 店主に追いかけられて詠んだこんな狂歌があります

  これはしたり 家だ(内田)と思い 酒を呑み

            代と言われて なんとしょうへい(昌平)

by tukitodoraneko | 2012-08-20 14:37 | 江戸のあれこれ

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