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カフェタイガーのAKBシステム

カフェタイガーのAKBシステム_f0122653_1254317.jpg銀座プランタンの女給さんを出してみました
本当は「女ボーイ」 それも不思議な呼び方ですが もともと外人が少年の給仕役を「BOY!」と呼んだところから ボーイ=
給仕の意味だったのですね
新聞広告で「女ボーイ」を募集した時 字数が多かったので「女給」としたのがきっかけだそうです
この当時の女ボーイは ただ給仕するくらいで 今のメイド喫茶のメイドさんと同じ
大坂資本が入って お色気路線になり 風俗営業になっていくのは ずっと先
昭和6~7年のことですので まちがえないでくださいね
カフェタイガーのAKBシステム_f0122653_12104878.jpgプランタンの開業から4ヶ月後 尾張町の南角(現・銀座五丁目)に有名なカフェライオンがオープンしました
ここは「精養軒」の経営で 本格的なカフェの第一号と
言われます
当時の女給さんのコスチュームは 西洋料理店ながら 洋装は少なく 花模様の銘仙ぐらいなもの
髪も上のような「203高地」と呼ばれた髪型が全盛でした
その中 ライオンでは揃いのオリーヴ色の看護婦的な 和洋折衷のコスチュームで 真っ白なエプロンを胸高につけて 背中で大きな蝶々結びにしていました
これが大うけで 店内を飛び回るその姿は 「白い蝶が飛び交う光景を彷彿させ」 これ以来「夜の蝶」と言う呼び方ができた・・・と書かれています
ここは 当時には珍しい三階建てで 二階には余興場もあり お抱えオーケストラが毎夜 楽を奏で ビールが
予定量売れると 大きなブロンズ製のライオンが吼える
趣向だったとか
カフェタイガーのAKBシステム_f0122653_12444276.jpgライオンから遅れること数年
浅野財閥(総一郎)の資本で 森永の辺りに
カフェタイガーがオープン
ライオン・タイガー時代の到来です
西条八十・中山晋平コンビの「当世銀座節」
「♪東京銀座は 恐ろしところ 虎と獅子とが酌に出る」と 唄われました
このタイガー 三十名ほどの美人女給を 赤・青・紫 三組に分け 日替わりで 1、2階を
ローテーションしたそうです
まるで AKB48みたいなシステムですねー
それだけじゃない! ビール一本ごとに付く「投票券」で お気に入りの女給に人気投票ができたんです
これもAKBの「総選挙」と同じですね(こちらの投票券はCDですが)
ちなみに ビールを150本買って お気に入りを一位にしたのは菊池寛
飲みきれない分は お持ち帰りしたそうですよ
現代のオタクを 笑えませんねー
「当世 銀座節」は「♪たとへ百夜を来ればとて チップ二十銭じゃほれはせぬ」と 続きます
当時の相場では 50銭でも下の下 一円が相場で 
三円わたせば 次に来た時 顔を覚えていてくれるそうです
いい商売だなー そして男って明治・大正から 馬鹿なんだなー・・・・・

by tukitodoraneko | 2012-07-11 13:03 | 明治・大正・昭和

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