昭和歌謡と江戸川柳

f0122653_9411866.jpg今日は 将棋の話をしますよ
と、言っても昭和の歌謡曲「王将」のこと
お若い方は 知らないでしょうねー
私は 音痴な父が唄える数少ない歌として
村田英雄氏の「王将」「人生劇場」と「明大校歌」は
幼児のうちに覚えました
宴会のたびに高吟放歌した時代
そのうえ わが家は宴会度 高かったしね
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この歌は 明治から
大正にかけて「伝説の将棋指し」と呼ばれた大阪・堺出身の
阪田三吉を歌ったものです
作詞は 西条八十(さいじょうやそ)
 ♪吹けば飛ぶよな将棋の駒に 賭けた命を 笑わば笑え
 生まれ 浪速の八百八橋  月も知ってる 俺いらの意気地

と 唄われた阪田さんは 貧しく 読み書きすらできない環境から稀世の名人・棋聖と呼ばれる将棋指しになります
f0122653_9584951.jpgそんな三吉と関係深いのは 浪速のエッフェル塔=通天閣です
地下には2001年まで将棋の道場があり多くの将棋ファンに親しまれていました
ビリケンさんがいるのでも有名ですね
この通天閣が立っているあたりは「新世界」と呼ばれ
1903年の第5回内国勧業博覧会の跡地を再開発した所
通天閣は1912年にできていますので
今年 7月には100周年を迎えます
スカイツリーの大先輩ですねー
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この下には 「王将」碑もありますよ →
この「王将」に関して 読売新聞の日曜版に
おもしろい記事がありました
作詞の西条さんは 歌い出しの「吹けば飛ぶよな・・・」という有名な歌詞を なんと江戸川柳から 思いついたというのですね
 吹けば飛ぶやうな将棋に付け木の歩
    (誹風柳多留・三省堂版三・第36篇15)
付け木というのは 薄い木片に硫黄を塗りつけたもので
電気・ガスのない時代 火をおこすための必需品でした
そして 縁台将棋などで 一番なくしやすいのが「歩」
そこで この吹けば飛ぶような付け木を「歩」の代用にしたんですね
将棋の歩=下級武士や一般庶民にかけて 詠んだ句でしょう
昭和の歌謡は 江戸の文化にちゃんと結びついているんですね
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by tukitodoraneko | 2012-05-08 10:36 | 江戸・東京綺譚

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