飼い殺しにして!

f0122653_1516196.jpg昨夜 何気なく 「耳袋」を読み返していました
もと町奉行・根岸鎮衛(ねぎしやすもり)の聞書集ですね
「甲子夜話」と並んで 江戸時代の噂話の集成として有名なものです
ちょっと江戸好きなら 最初の方で この本に
出会っているでしょう
私も 何度か通しで読んでいるはずなんですが 昨日はじめて気がついたことがあったんですよ
この中には 多くの妖怪譚も含まれているのですが 狐や化け猫にとりつかれる話もいくつかあり そうすると家族が 知り合いの弓道の師や 社寺にたのんで「蟇目(ひきめ)」ということをするんです
f0122653_15212934.jpg狐などの妖怪は これを非常に嫌がって すぐに離れる・・・というんですね
この「蟇目」ってなんだろう?と思ったらもう眠れません
弓道の師に頼むというからには たぶん弓矢を使うに
違いない 亡き人の魂を呼び出すという「梓弓(あずさゆみ)」みたいなものだろうか?
で、検索してみたら 矢の先に付ける← こういう物の
ことでした
f0122653_15324011.jpg鏑矢(かぶらや)というのはご存知でしょうか?
これは見ての通り 矢の先にかぶのような丸いものを
つけ 引き放つと音が出るのですね
この鏑に ヒキガエルの目のような穴を空けると 
いっそう音が高くなります
この音に 魔を祓う効果があるとして 昔は出陣の前に
これを射ることもあったそうです
今では 神事として 又は弓道大会の始めに放つこともあるそうですよ
先が丸いんで 刺さることはないでしょう
これで屋根の上を越すように射ると 魔が祓えたらしいです
へー そうなんだー
狐憑きは 妖しげな行者に頼むか 煙でいぶすか
能勢さまのお札をもらって落とすのかとばかり 思ってました
一つ お利口さんになりましたね
そして あと一つ 気になったこと・・・それは「飼い殺し」
これ 今では無為にぶらぶらと一生を終える・・・みたいな
悪い意味で 使われているじゃないですか
ところが この「耳袋」の中では 猫にとり憑かれた人が
「飼い殺しにした猫が たたるわけがない!」と 言っているんです
そして その説明に 「飼い殺し=死ぬまで飼う」・・・・!!
今と正反対で 死ぬまで責任を持ってかわいがる意味なんですねー
そういえば 以前 やはり江戸の話で 夫に離縁を迫られた妻が
「飼い殺しにと思いしものを 情けなし」と うらむ場面がありました
じゃあ あれも「一生 つれそって養ってくれると思ったのに・・・」
という意味だったのですね!
いやー やっと意味が分かった
それなら 私も 「飼い殺し」希望です
家事以外は 古臭い本ばっかり読んでる妻ですが 「飼い殺し」でよろしく!
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by tukitodoraneko | 2011-05-31 15:57 | 江戸のあれこれ

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