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虫 愛ずる殿様

今日は 最近の我が家への訪問者のこと 書いてみましょう
今年は 異常気象なせいか いろんなものが 東京郊外の私の家にやってきました
虫 愛ずる殿様_f0122653_1145124.jpg← まずはこれ!「ホーホケキョ」
うぐいすなんですねー
5月の頭から鳴きはじめ一月近く 滞在して
いらっしゃいました
はじめは ウグイス笛かと思いましたよ
虫 愛ずる殿様_f0122653_1150046.jpgそして次が 
この方 →
ほんの数日前 
キッチンの流しを のそのそ歩いてました
ゴキさんかと思ったら なんとクワさん
専業主婦のキッチンに出てくるとあぶないですよー
反射的に「駆除」しようと思いますから
そっとティッシュに乗せて お庭の木に お引取り願いました
いくら郊外とはいえ うちは新宿まで25分
最近では すっかり住宅街になってしまったと思っていたのに
なんたるワンダーランドっぷり!
そういえば 去年の夏は リビングをでっかいカブトムシが お散歩してたっけ・・・
こんなに都会化した東京にも まだ昆虫は頑張ってるのね
と 思ったら 「江戸時代」のことも気になりました
江戸の子供たちも 夏は昆虫採集したんでしょうか?
たぶん おもちゃの少ない昔 今よりもっと 盛んだったでしょうね
虫 愛ずる殿様_f0122653_1213141.jpgそこでこんな絵を見つけてきました
これは「雪斎」という人の
描いた「虫豸帖(ちゅうちちょう)」というもの
「豸(ち)」というのは 足のない虫のことです
ちゃんとカブトムシも載ってますね
この人は 宝暦4年(1754)生まれの伊勢(三重県)
長島の5代藩主でした

虫 愛ずる殿様_f0122653_12303991.jpg
2万石というジミな大名でしたが 書も画もよくし
虫が大好きで よく写生しました
寛永寺の根本中堂の右手に 「虫塚」が残っているのをご存知でしょうか
これは 写生した虫を捨てずに タンスにしまっていたので 文政2年 66才で増山正賢(まさかた)=号・雪斎が亡くなったとき
知友がこの虫塚を 増山家の菩提寺・勧善院に 建てたものです
昭和期にここに移されました
虫 愛ずる殿様_f0122653_12373816.jpg手塚治虫同様 絵のうまい人は虫が好きなんでしょうか
この増山家初代は 家光の側室 お蘭=お楽の方
のちの宝樹院の弟です
お楽の方は 春日の局が 浅草参内の帰りに見つけた町家の娘だったそうです
4代将軍・家綱のご生母となったことで その弟が
始めは 千石で取り立てられました
初代は 将軍家の叔父だったんですねえ
そう思ってみると 感慨深い「虫塚」です

by tukitodoraneko | 2010-06-18 12:49 | 江戸のあれこれ

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