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くらやみ祭でつぶれた人

くらやみ祭でつぶれた人_f0122653_1428933.jpgみなさんは 府中・大国魂神社の「くらやみ祭り」というのを
ご存知でしょうか
実を言うと 私もこの地に住んで 随分になるのですが 
ちゃんと見たことはなかったんです
それというのも ほとんどの神事が 夜に行われるから
なんですねー
江戸時代には 今よりももっと遅く 四つ(午後10時)頃から
お神輿が渡ります 
この時には 名前通り すべての灯りを消し 真っ暗闇の中を
八基の神輿が動くので 荒っぽい時代には 随分けが人も出たようで 今では夜6時すぎに 出るようになりました
私は 岡本綺堂の大ファンですので 「半七捕物帳」で
くらやみ祭りの夜に 見物に来た商家のおかみさんが失踪する「二人女房」というのを読んだ時には 感激しちゃいました
この消えたおかみさんは 四谷坂町の酒屋のおかみさんなんですが 当時は朝六つ半(7時)頃に出て 甲州街道をまっつぐに歩いて 
暗くなる頃には 府中までついたそうですくらやみ祭でつぶれた人_f0122653_144436100.gif
その頃から 今と変わらず本祭は 5日
しかし 準備は4月30日の禊祓い(みそぎはらい)式から始まります
この日は 今も品川の海上に出て 身を清め 海水を汲んで来るんですね
この海水を 祭の間のお清めに使います
この式を お浜下り 汐汲みともいいました
そして1日には 祈晴祭 祭の間の晴天を願い
2日は 御鏡磨式(みかがみすりしき)で お神輿につける鏡を清めます
くらやみ祭でつぶれた人_f0122653_14543020.gif昨日3日に 私が見たのは競馬式と書いて
「こまくらべしき」
夜八時から 6頭の神馬が ケヤキ並木を三往復します
このお馬たちは 近くの府中競馬場から奉納されますが
別に 競争するわけでも 馬券買うわけでもなく
昔 このあたりの牧(牧場)から 朝廷に献上する馬を出していたので 武蔵国の国司(今で言う都知事?)が
自ら 馬の優劣を試した古事によります
境内の小屋掛けの店で 呑みながら待っていたんですが
お馬さんが出てくる頃には べろんべろんで 
デジカメに写ってるのは 何やら上機嫌の酔っ払いが二人・・・
私に お祭のレポートは無理ね 
いつかお酒のない国に行かない限りはね
そして お酒のない国なんて 世界中に一つもないのよね・・・

by tukitodoraneko | 2010-05-04 15:22 | 江戸のあれこれ

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