人気ブログランキング | 話題のタグを見る

江戸の凧揚げ

江戸の凧揚げ_f0122653_15233198.jpg年明けに 多摩川の
河原を通りましたが 年々 凧の数が少なくなってさみしい限りです
私の父の世代まで 
正月は凧揚げするもんだと 決まっていたんですが
江戸時代には 本当にこの絵のように 正月の空は「凧」でいっぱい
子供だけでなく 大人もする遊びでした
一種 「厄除け」の意味もあったんですね
武家の若殿などは 大凧を揚げるだけ揚げて 糸を切ってしまいます
この飛んだ凧は 風に乗って 房総の方に落ちたということもよくあったといいますよ
この凧の卸問屋というのも 江戸中に七店あって 有名なのは
西久保神谷町の伊勢屋半兵衛 「凧半」
下谷に「堀龍」と「吹きぬき」 京橋の「白魚」 などが大層 繁盛していました
江戸の凧揚げ_f0122653_15475162.jpg「絵凧」は やはり勇壮な武者絵が多く 「字凧」は 蘭・寿・龍などの画数の多い字を 白抜きにしました
一番 右のは「纏(まとい)」と言う文字 →
火消の纏持ちが この凧を揚げました
また 魚河岸の者たちは 地が
藍の石畳模様のところに「魚」の字を白抜きにしたものを揚げました
これは 江戸だけのものだったようですよ
こういう大凧を揚げるのに たいていは常磐橋や鍛冶橋の外堀の広いところで揚げ
充分に揚ってから 自分の町内へ 引いていくんだそうです
そりゃあ すごい騒ぎだったということですよ
江戸の頃には 「王子稲荷」の初午に 凧の市が立って有名でした
これは 今でも 数軒ですが残っていて 昔ながらの「江戸凧」が売っています
江戸の凧揚げ_f0122653_16185466.jpgまた 日本橋の老舗の洋食屋「たいめいけん」(昭和六年創業)
オムライスが有名なところですが この先代さんが 「凧」好きで このビルの上に
「凧博物館」を作ってしまいました
ここは ただで見せてもらえますので 
お暇な時にぜひどうぞ

  

by tukitodoraneko | 2010-01-03 16:23 | 江戸のあれこれ

<< 10代の龍馬 江戸の夢 >>