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川施餓鬼のこと

川施餓鬼のこと_f0122653_1218634.jpg隅田川の花火大会ももうすぐですね
毎年大変な人出ですが 私の家の方は多摩川の川筋ですので 毎年この川端で二ヶ所 あとは競馬場と競艇場の花火というのがあります あとはよみうりランドの山の上で一回
小規模なのは 近所の「味の素スタジアム」で サッカーやイベントの合間に上げるものもあります
この花火大会 元は享保の頃八代将軍
吉宗が行った水神祭が始め・・・
川施餓鬼のこと_f0122653_12423319.jpgというのは 皆さんご存知ですね
では 花火大会とは違って すっかり絶えてしまった
「川施餓鬼」のことを 書いてみましょう
「かわせがき」といいます→
これは 川のある所ならどこでもやったのですが 江戸時代はやっぱり隅田川の岸が一番盛ん
盆の頃に 川岸に祭壇を立て 各家の「精霊棚」と同じように作って ここで入水して果てた無縁亡者の供養をしたのです 付近の大店や 寺が施主となったようですが 当時は一晩中読経したといいますから 大変です
明治期になると これがハデになって 「講」ごとに競い合って一種のデモンストレーションになっていたそうです 今からは考えられませんねー
しかしTVだのCMだののない時代は こういう行事にかこつけて宣伝するしかないですもんね
川施餓鬼のこと_f0122653_13112960.jpg明治44年には 「日清・日露戦争戦死者と水難者供養」として 小石川善光寺がこの川施餓鬼を行っています
この他にも 洲崎太子講や深川木場講などが合同で行った「永代橋墜落の死者追善」の施餓鬼は 永代寺以下18寺の僧が船の上の弘法太子像に向かって読経し 後は酒宴になるという大騒ぎ
浅草七軒町善光寺の施餓鬼など 伝馬船72隻に 
信徒2千3百人をのせて行ったといいますから すごいもんですね
この習慣も 戦前までで すっかり下火になってしまいました
しかし まるきりなくなったわけではなく 今でも舟での
施餓鬼はいくつかのお寺で行っています
八月始め頃 墨田川の橋の上から 時々みることができますよ

by tukitodoraneko | 2009-07-24 13:24 | 江戸のあれこれ

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