一握り いいわけ集める潮干狩り

お雛様の頃 江戸ではもう一つ 流行りの行事がありました
f0122653_10552741.jpg「潮干狩り」ですね
旧暦の3月3日は 大潮に当たり 深川や品川沖には
人々が大挙して押しかけ「潮干狩り」を楽しみました
今の暦だと 4月初めですね
卯の刻といいますから 早朝6時ころ
船に乗って はるか沖までこぎ出して行き
潮が引くと 船から下りて 貝だの小魚だのを取って
大はしゃぎ!
今と違って 人が来る前に撒いておくアサリとはちがい
正真正銘の「天然物」でしたよ
でも どちらかというと女・子供の行楽でした
なにしろ 品川といったら「妓楼」が多い
宿場の飯盛女という名目でしたが 実際は
吉原の「北」に対して 「南」と呼ばれたほど 
有名な遊郭の立ち並ぶ町でした
   品川の客 にんべんのあるとなし
という 有名な川柳 ご存知ですか?
イ(にんべん)のない方は「寺」 お寺さんで
近くの増上寺の坊さんたちが お得意でした
そして「にんべん」のある方は「侍」さむらいで
こちらも 近くの「薩摩屋敷」の勤番侍などが 上得意だったんですね
こんなところでは 貝なんかほじくっているより
浜辺の方が 気になって仕方がない男たち
奥さんや 親へのいいわけに あさりを一握りほど取って
さっさと 浜辺の三階建てに しけこんでしまいます
品川の「妓楼」は 東海道の道側から見ると「二階建て」ですが
海側から見ると 一段低く もう1階分あったので「三階」でした
今でも傾斜地などに見られる造りですね
   三階に 居る「潮干狩り」 母案じ
大潮には 潮が引くのも早いのですが 満ちてくるのもあっという間で
よく 潮干狩りに夢中になっている間に 舟に乗りはぐれる
なんて 事故もあったのです
母親は 貝や平目と遊んでるとばっかり思っていますが
本人は とっくに「三階」で乙姫様と遊んでいる というわけです
親の心 子知らず は 江戸時代からなんですねぇ
[PR]

by tukitodoraneko | 2008-03-05 11:46 | 祭と歳事

<< かぴたんも花に降らるるオラが春 今日は不気味な雛祭り >>