三つ又 中洲の竜宮城
2011年 08月 18日
明日から涼しくなるという予報を信じ 35℃の部屋でブログ打ってますよ
せめて 涼しげな話題にしたいので 今日は三つ又 中洲の話にしましょう
切絵図だと新大橋の南
箱崎川(今は埋め立てでなし)の河口付近にあったただの中洲です
この中州によって 水の流れが三つに分かれるので 三ツ俣 三洲などと呼ばれる月の名所でした
「江戸名所記」によると 八月十五日の夜は 大小の舟がここに集い 三味や太鼓で大騒ぎ
この日だけは許される花火まで打ち上げ 「三又の花火」といいました
「名所図会」は新大橋の
上流から見た図
左上の橋は永代橋
右は箱崎川の流れです
潮が引くと 人の背より高い葦がしげっていたといいます
ここが月の名所だったのは 天和から元禄のころまで
享保からは 花火のせいもあって 両国橋に人気を奪われてしまいます
上の絵は 明和ごろの歌川豊春の絵 手前が浜町です
右手に見える立派なお屋敷は 御三卿・田安家の下屋敷
舟をつけて 芸者さんが立ってる所が中洲です
しじみ採りを見物しているようですね
しかし この中洲 ほんの一時期ですが 大きく様変わりします
馬込勘解由らが願い出て 明和頃(1771)から埋め立てが始まり
安永元年(1773)には中洲新地ができ 4年には町屋となって富永町と名がつきます
山東京山によると 「名主二名 湯屋も二軒 通りも大小三、四路もある
水茶屋 軒を並べ 四季庵という大廈玉楼の料理屋あり
夏には 店々の提灯の灯が 水面に映り 竜宮城が浮かび出たかと思う」
そしてこれが「四季庵 酒宴の図」
窪俊満 画
天明の頃です
鯛のお造りに 芸者と若旦那
まさに陸の竜宮城ですねー
しかし この新地は
川幅を狭め 上流で洪水があいついだこと
そして寛政の改革で 目をつけられ 元のごとく 土を運び出し ただの中洲に戻ってしまう
のです
栄えたのは ほんの十数年・・・
広重の「名所百景」では また静かな中洲へと
もどっています →
「みつまた わかれの淵」ですね
吉原の火事で 一時 仮り宅がここにあったこともあり 天明を中心に 芝居小屋・見世物も立ち並んだという中洲新地は
一夜の夢のように消えてしまいました
明治になってから再埋め立てが始まり 今ではすっかり陸続き
日本橋 中洲町となってしまいました
江戸時代の一時期 ここに潮のあぶくのように
浮かび上がり消えていった竜宮城があったこと
お近くに行った節は 思い出してみてくださいね
せめて 涼しげな話題にしたいので 今日は三つ又 中洲の話にしましょう
切絵図だと新大橋の南
箱崎川(今は埋め立てでなし)の河口付近にあったただの中洲です
この中州によって 水の流れが三つに分かれるので 三ツ俣 三洲などと呼ばれる月の名所でした
「江戸名所記」によると 八月十五日の夜は 大小の舟がここに集い 三味や太鼓で大騒ぎ
この日だけは許される花火まで打ち上げ 「三又の花火」といいました
「名所図会」は新大橋の
上流から見た図
左上の橋は永代橋
右は箱崎川の流れです
潮が引くと 人の背より高い葦がしげっていたといいます
ここが月の名所だったのは 天和から元禄のころまで
享保からは 花火のせいもあって 両国橋に人気を奪われてしまいます
上の絵は 明和ごろの歌川豊春の絵 手前が浜町です
右手に見える立派なお屋敷は 御三卿・田安家の下屋敷
舟をつけて 芸者さんが立ってる所が中洲です
しじみ採りを見物しているようですね
しかし この中洲 ほんの一時期ですが 大きく様変わりします
馬込勘解由らが願い出て 明和頃(1771)から埋め立てが始まり
安永元年(1773)には中洲新地ができ 4年には町屋となって富永町と名がつきます
山東京山によると 「名主二名 湯屋も二軒 通りも大小三、四路もある
水茶屋 軒を並べ 四季庵という大廈玉楼の料理屋あり
夏には 店々の提灯の灯が 水面に映り 竜宮城が浮かび出たかと思う」
そしてこれが「四季庵 酒宴の図」
窪俊満 画
天明の頃です
鯛のお造りに 芸者と若旦那
まさに陸の竜宮城ですねー
しかし この新地は
川幅を狭め 上流で洪水があいついだこと
そして寛政の改革で 目をつけられ 元のごとく 土を運び出し ただの中洲に戻ってしまう
のです
栄えたのは ほんの十数年・・・
広重の「名所百景」では また静かな中洲へと
もどっています →
「みつまた わかれの淵」ですね
吉原の火事で 一時 仮り宅がここにあったこともあり 天明を中心に 芝居小屋・見世物も立ち並んだという中洲新地は
一夜の夢のように消えてしまいました
明治になってから再埋め立てが始まり 今ではすっかり陸続き
日本橋 中洲町となってしまいました
江戸時代の一時期 ここに潮のあぶくのように
浮かび上がり消えていった竜宮城があったこと
お近くに行った節は 思い出してみてくださいね
by tukitodoraneko | 2011-08-18 14:30 | 江戸のあれこれ